映画紹介「善き人のためのソナタ」。シュタージの協力者は100人に1人だった。

週末なので映画のご紹介です。

なぜ、この映画をご紹介するかというと、日本の防犯ネットワークを動員した監視手法とこのシュタージが似ているとよくネット上でとりざたされるためです。対象者の回りを巻き込む手法が特に似ていると。

★この『善き人のためのソナタ』は、ドイツ映画です。
2007年 アカデミー外国語映画賞
2008年 英国アカデミー賞 外国語作品賞
2006年 ドイツ映画賞 監督賞・脚本賞

ほか、数々の賞をGetし絶賛された名作です。主演男女優も美しい方々です。
http://eiga-kaisetu-hyouron.seesaa.net/article/155988717.html
東西冷戦下の東ドイツの秘密警察(シュタージ)が反体制派の監視を大規模におこなっていたという話です。当時弱冠33歳のフロリアン・ヘンケル・フォン・ドナースマルク氏監督作品。この若さで凄い。。

もちろん、時代も国も社会環境もかなり違い、この映画の時代ほどハードなことは現在おきていないでしょう。が、、笑えないのはこのくだり↓

>シュタージは反体制派弾圧・監視をする秘密警察機関であり・・>しかも、このほかにIM(Inoffizieller Mitarbeiter)と呼ばれる要員、いわゆる協力者・密告者を17万4千人擁していた。人口1600万人余りの国に26万4千人もの監視員がいるのだ。仮に人口1700万人で計算すると、国民100人当たりにつき、1人以上はシュタージ関係者がいることになる。

すごい数だなと思いますよね。

ですが、日本の防犯ボランティア団体構成員数は、約280万人です。
すでに国民約40人当たりにつき1人以上は防犯ボランティアor防犯パトロール員。
シュタージの協力者よりはるかに多いわけです。
で、こんなこともしていると↓
・やりすぎ防犯パトロール、特定人物を尾行監視 3月19日19時7分配信 ツカサネット新聞
http://megalodon.jp/2009-0403-2216-30/headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090319-00000026-tsuka-soci

未活動の団体も当然あるでしょうが、相当な数の防犯ボランティア員やら防犯パトロール員が、『わが街に不審者はいないか?どこかにあやしい奴はいないか?』と、熱心にうごいているわけです(地味に真面目な活動をする人たちも大勢いることは承知しています。ただ変な団体も多いわけです)。
だから、近年、ちょっとしたこと、たとえば、子供に挨拶したとか、公園ふらついてるとかで不審者扱いされたりする例が増えているのも、なるほどと。

いずれにせよ良い映画ですのでおすすめです。 ※ニコニコで無料視聴可。
http://www.nicovideo.jp/watch/sm1516150

コンビニの内引きが多いのはなぜか?

さて、国内の万引き被害実態調査をみても、コンビニなどでは万引より内引き(店員の万引き)のほうが多いと、わかります。
・全国小売業万引被害実態調査分析報告書(H28 年5月)
>問14 不明ロス金額の原因推定別割合。
・全体          :万引き52.4% 従業員窃盗  4.4%
・コンビニ・ミニスーパー :万引き35.4% 従業員窃盗 50%

・同報告書(平成23年版)↓
>「従業員窃盗」の比率の高い順では、コンビニ・ミニスーパー 20.9%、 総合ディスカウント 10.0%とあり(平成23年版)

それを裏付けるかのように、Yahoo 知恵袋「内引き」検索結果でも、コンビニの内引きを見た、やってた、etc 赤裸々なコメントが目立ちます。
http://chiebukuro.yahoo.co.jp/tag/tags.php?tag=%E5%86%85%E5%BC%95%E3%81%8D

下記、第3者が無作為にとったアンケートでも従業員の4人に1人が内引きを目撃てます。
・コンビニの暗部「内引き」 店員の4人に1人が目撃!/2009 J-castニュース
http://www.j-cast.com/kaisha/2009/06/22043665.html

なぜでしょうか?
『コンビニでアルバイトする人はもともと犯罪者の素養が高い?』
なんてことはないはずです。
むしろ、ごく普通の人たちが気軽に始めるバイトの、代表的なものだといえるでしょう。
おそらくは、誰も見ていない店内のスペースで、商品や金銭に触れることができる職場なため、普通の人でも、‘ふっと魔がさす’シチュエーションが起きやすいからだと推測します。

こわいのは、そんな店員さんレベルで、急速に普及しつつある顔認証システムを扱えることになり、来店者を『疑わしい』というだけで万引き容疑者としてシステムに登録でき、顔情報を店舗をこえて共有できる時代となっていることです。
http://togetter.com/li/651666?page=10

万引きが許されない犯罪であることはいうまでもありません。

しかし店員側のモラルも、昨日UPしたデータや数々の内部告発や元業界出身者のコメントを見る限り、
他の業界より、低くなりがちなことがわかります。運用する側にだけ性善説をとるのは無理がありすぎます。

多くの店員がまじめな方々であれ、彼らの何割かがただあやしいと思った顧客、たまたま在庫が合わなかった日の顧客などを、安易に顔認証万引き登録システムに登録し、その情報が全国に拡散してしまう可能性は十分あります。

http://www.manboukikou.jp/pdf/situation230.pdf
>「顔認証システムで登録した容疑者画像を要注意人物として近隣店舗に配信し て再犯を予防。警察署にも提出して、捜査に協力し、犯人補足につなげる。 また、古書店チェーンにも確認し、同一人物が売りに来たと断定出来れば、商品回収も交渉していく」